四月二十九日の「みどりの日」を「昭和の日」とする「祝日法改正案」が第百五十九国会に上程された。今回は2000年、2003年の上程と廃案に続く3 度目の法案提出になる。昨年は衆議院本会議で採決され、四年前には反対した民主党が賛成にまわったために反対したのは共産党と社民党のみであった。民主党からは一人が反対、二人が途中退席、五人が欠席・棄権したが、記者会見した菅代表は、「皇室を尊敬していくという我が党が党の基本的な姿勢と矛盾があるとみられないように、という政治的配慮からの判断」とあきれた説明をしている。
第百五十九国会で採決されてしまえば、この「激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす」ための「祝日」は成立してしまう。
私たちは昭和天皇の誕生日を「昭和の日」とし、ヒロヒト天皇とその時代を祝うことに反対する。議会内政党の反対論は、「昭和」といっても戦前(中)と戦後は大きく違う。平和の時代の戦後の象徴天皇は祝えても、戦争の時代の天皇は素直に祝えないという論理である。私たちは、あの天皇の軍隊による植民地支配と侵略戦争の時代の「昭和天皇」はもちろん、その戦争責任をまったく取らずに戦後に延命し、アメリカの意向にコントロールされた戦後国家(日米安保体制)づくりに政治的に動き、今日の戦争国家日本への道を準備した、象徴天皇制下(戦後)の「昭和天皇」をも祝おうとは思わない。
だから、環境問題に心をくだく天皇(皇室)のイメージづくりのためにつくられた「みどりの日」が五月四日の「国民の休日」として残されることにも反対する。
考えてもみよ。戦争は最高最大の環境破壊であり、天皇制はその戦争の元凶であり続けているのだ。
「昭和の日」法案の国会上程に抗議し、ただちに廃案とすることを求めていこう。
反「昭和の日」プロジェクト
反『昭和の日』プロジェクト
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